標準出力cout
C++の基本の標準入出力を学びましょう。
C++でもC言語のprintfやscanfを使うことができます。
しかし、もっと簡単な方法が用意されています。
まずは準備としてヘッダファイルをインクルードしましょう。
#include <iostream>
この章の標準出力、次章の標準入力ともこのファイルのインクルードが必要です。
std::cout << 【表示内容】;
このように書くことでコマンド画面に指定した文字列や数を出力できます。
cout_sample1.cpp
std::cout << 'c' << std::endl; std::cout << "Hello, World." << std::endl; std::cout << 100 << std::endl; int a = 10; std::cout << a << std::endl;
std::endlは改行を意味します。
上から順に文字c、文字列Hello, World.、整数100、変数a内の整数10を表示しています。
文字は''(シングルクォーテーション)、文字列は""(ダブルクォーテーション)で囲むことに注意しましょう。
また、「<<」で表示内容を繋げることができます。
cout_sample2.cpp
int age = 20; std::cout << "I'm " << age << " years old." << std::endl;
表示結果は「I'm 20 years old. 」となります。
「<<」を出力演算子といいます。
標準入力cin
続いて入力です。
int a; cin >> a;
このように書くことでユーザーのキーボード入力を待ちます。
格納する変数の型に注意してください。
整数ならint型、文字列ならstring型をつかいます。
またユーザーが誤った入力をしないように説明を書くと良いでしょう。
「>>」を入力演算子といいます。
出力演算子と間違えないようにしましょう。
C++の入出力は演算処理
ここまでの内容で実用上は十分です。
ここから、一歩踏み込んだ話をしましょう。
C言語のprintfやscanfは関数でしたが、coutとcinは何やら見た目が違いますね。
出力演算子、入力演算子と説明したのでわかる方もいるかと思いますが、これは演算なのです。
大枠では加算や比較と同様の処理に大別されます。
詳しくは演算子を参照してください。
iostream_sample.cpp
std::cout << 'c';
とした場合、「std::cout」が左辺で「'c'」が右辺となります。
ここで、「std::cout」が何を意味するかというと、これはオブジェクトです。
coutはostream、cinはistreamクラスのオブジェクトです。
その為、iostreamというヘッダファイルを読み込む必要があるのです。